野口 洋一

野口 洋一

公認心理師 精神保健福祉士

● 1961生。早稲田大学、明治学院大学卒。心理学、ソーシャルワーク、精神保健学を学ぶ。
● 栃木県立岡本台病院、大石クリニック勤務。主に嗜癖(依存症)問題、家族関係問題に取り組む。
● 1998にあさくさばしファミリーカウンセリングルームを開設、主宰。上記の,問題の他、今日まで引きこもり、摂食障害などの思春期、うつ病や育児不安などの成人期のメンタルヘルス、その他虐待問題、母子保健領域など幅広くカウンセリング、スーパービジョンを実施している。
● オフィス外では、都立精神保健福祉センター、都内保健所などで事例検討会助言者、講師、ファシリテーターなどに出務
●「HCMカウンセリングセミナー」「虐待防止 支援者のための講座」講師。社会福祉法人ぱれっと理事長(横浜市)
● 共著「家族の心理 変わる家族の新しい形」(金剛出版、2017)

オフィスの名に「ファミリー」と冠しているのは、これまで家族関係問題を中心に取り組み、自分のカウンセリングが、人の心の成り立ちと悩みを家族全体の視点から捉えることから始まっている、と思うからです。それは、今、クライアントの目の前の親子、夫婦問題だけでなく、家族イメージや原家族問題、更には虐待や愛着障害の問題にまで至っています。そう見ると人の心の悩みは、それが自覚されているかどうかに関わらず、家族史が関与していないものはありません。

私自身のキャリアは、家族関係の病と言われていたアルコール依存症の専門病棟から始まりました。その場にアダルトチャイルドや共依存、機能不全家族、そして子ども虐待問題などが次々と入ってくるようになりました。医療機関でこれらの問題が私の支援の対象となって10年。家族という心の病に出会い、その奥行きと深みを知って、医療機関で働くことに飽き足らぬ思いで、開業しました。その中でクライアントが変わり、同時に家族全体が変わって行く場に立ち会えるのは、とても幸せなことです。

現在は10代から70代に至るクライアントが来談されています。そのセッションを通じて、子として、夫や妻として、親として、さらに一人の人間として、人の心の悩みがどう生まれ、解決していくのか、その発達の様を私自身が教えられてきているようです。

推薦者の言葉を紹介します

興津祥子
興津祥子

野口さんにはカウンセリングセミナーの講師として、またスーパーバイザーとして、10年近くご指導いただいてきました。カウンセリングのどこで躓いているかを切れ味鋭く指摘されるのと同時に、野口さんご自身が受容的にクライアントの話を聴いていらっしゃるのが伝わってきます。常に長い目で優しく育ててくださるので、少々落ち込んだ後も「またがんばろう!」と思いを新たにしています。

臨床で役立つメソッドを実践するだけでなく、昔から正統派と言われてきた精神分析や依存症アプローチにも精通したうえで、なぜそれらを適応してもクライアントが回復しないのかを理論立てて解説してくださる方は、他にいないのではないかと思います。セミナーやスーパービジョンの事例をほぼ記憶されていることも驚異的です。

また、開業家として20年以上の蓄積から、カウンセリングルーム運営についての助言もいただいています。非常に数多くのセッションをこなされていますが、来談経路で最も多いのが「クライアントからの紹介」という事実は、クライアントの回復の手応えを物語っていると思います。

今はまだ雲の上の存在ですが、少しずつでも追いついていきたいです。

興津祥子

岩本祥子
岩本祥子

私は、受講していたHCMカウンセリングセミナーの講師である野口さんと出会いました。穏やかでありながら情熱と自信にあふれる口調、その内容の深さに毎回、受講の満足感を得ていました。

さらに、知るほどに、温かく信頼感あるお人柄、深く広い知識、豊かな経験から醸し出される感覚や言葉に尊敬の念が増すばかりです。まさに、クライアントと共に生きてきたという方です。かつて、アルコール依存症病棟のソーシャルワーカーとして働きづめの日々の中、周囲の信頼を得て「何でも把握していて動ける人」となっていました。けれども、組織の中では煩雑な業務に追われるため「しっかりソーシャルワークをやりたい」という思いが強くなり独立の道を選んだそうです。

1998年に「あさくさばしファミリーカウンセリングルーム」を開業。当初は経営難でしたが、今や予約いっぱいの施設となりました。一般的に、個人カウンセリング施設の維持は困難なので、この施設のクオリティの高さを感じます。野口さんは言います。しっかりクライアントと向き合うことが一番の営業だと。その言葉に達するまでには多くの壁への切磋琢磨がありました。その過程があって豊富な知識とスキルが磨かれたのだと察します。

「毎日、黙ってクライアントの話しを聴くことが楽しくてならない。その言葉一つ一つから多くのことが学べる」と日々、カウンセリングへの探究と研鑽をいとわない野口さんを推薦いたします

岩本 祥子

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