弓手直美(ゆみて なおみ)
弓手直美(ゆみて なおみ)
- 公認心理師
- 精神保健福祉士
- 精神科病院ソーシャルワーカー(相談窓口、デイケア、訪問看護)
- 福祉事務所精神保健福祉事業支援員
- 少年刑務所処遇カウンセラー
- 2018年7月 HCMカウンセリングセミナー事務局として活動
- 2018年10月 カウンセリング・グループ自由人 jiyuubito の活動を始める
一般企業に勤め営業業務をする中で、人の心が変化していく様子に興味を持つようになり、精神保健福祉士、公認心理師を取得しました。精神科病院や福祉事務所で「生きづらさを抱える地域生活者」との関りから、既存の医療制度、社会保障制度、だけでは解決されていない現実があると感じるようになり、支援の限界と制度に対する疑問で手詰まりになっていたころHCMカウンセリングメソッドに出会いました。解決しない支援は語られない事実を理解していないからとわかり、心の奥深さを学ぶきっかけとなりました。制度の隙間で静かに悩み苦しみ続ける人々と、この社会で一緒に生きていきたいと思い、悩みや苦しみを解決できるカウンセラーになりたいと考え開業しました。カウンセリング・グループ自由人 jiyuubito では、個別カウンセリングとグループカウンセリングをしています。心の傷を持つ方が、これまで表現できなかった心の辛さを自由に語り、自己理解を深めていきます。同じように生きてきた他者やカウンセラーとの心のやり取りが社会の中で安心して生きやすくなることへ繋がっていくことを目指しています。
推薦者の言葉を紹介します
弓手さんと私の出会いは、東京都の福祉事務所メンタル支援員の勉強会でした。PSWの既成概念にとらわれず、目の前の対象者に何が必要かを自分で考え実行している芯の強さが印象的でした。その後HCMカウンセリングセミナーで再会し、二人で事例検討をするようになり、「この人と一緒に何かしたら絶対面白いはず!」という確信を持つようになりました。
弓手さんのカウンセリングは、クライアントの感情を捉える感性が素晴らしく、どうすればこのセンスを手に入れられるのかと常々羨ましくなります。また、クライアントの回復の道筋やペースがそれぞれにあるのを尊重してじっくり待つ姿勢にも、多くを学ばせてもらっています。まさに『自由人』という名がぴったりですが、人の心の自由さへのまなざしが、圧倒的に優しいカウンセラーなのだと思います。
2020年からは、私のルームで被虐待クライアントを対象に、カウンセリング・グループを開催し、弓手さんにファシリテーターをお願いしています。グループの力動を存分に引き出してくれるので、個人カウンセリングでは見せない顔や語らない言葉が出てきたり、相互の刺激によって思いもよらぬ方向に回復が進んだりします。尊敬と感謝は尽きません。
HCM事務局の運営でも、いつも温かな学びの場を整えてくれていて、なくてはならないパートナーとして、絶大な信頼を寄せています。
興津祥子
私も弓手さんを知ったのは、福祉事務所のメンタル支援員をされていた時ですが、その後、弓手さんのカウンセリング理解や姿勢が深く、揺るぎないものだと分かる様になったのは、HCMカウンセリングセミナーの運営スタッフとして、そしてこの開業カウンセリング研究会の準会員として欠かさず勉強会や事例検討会に参加され、活動を共にしてきたからです。
弓手さんは、一見、控えめで自分から人前に出ようとされるタイプではありません。仲間同士で集う時も、先ず人の話を聴く。それも真っ直ぐに向かい合って聴く。そして静かに聴く。それが私の第一印象でした。もちろんそれは弓手さんが決して受け身だったからではありません。弓手さんは、表には出さなくとも、意志が強く、自分の思ったことは実行します。それを物語っているのは、誰にも何も言わずに開業カウンセリングを始めていた事実でしょう。(「カウンセリング・グループ自由人」を私が知ったのは既に活動を始めた後のことでした。)そして勉強会では、弓手さんには実に豊かな感性のあること、そしてクライアントの言葉だけでなく、言葉にならない言葉や感情をも聴き取っていることが分かりました。
聴く力は、感じる力。その心の力がこのように行動する力につながっていることを私は確信していきました。弓手さんは、一般企業に勤務する職歴をお持ちです。そして福祉事務所、刑務所での実践を通して、人が社会で生きる葛藤を見つめ、社会的解決の希望が絶たれた時、「心の解決」を見出されてきたのだと思います。それは弓手さんが身につけている「聴く」姿勢と力によって初めて達成されるものでしょう。実は私もクライアントを何人も「自由人」に紹介させて頂いています。そのクライアントの反応と変化に、私自身ができていないところを思い知らされます。この度、正式に入会申込を頂くにあたって、私はこの頼もしき同志を推薦しないわけにはいきません。
野口洋一